ニュージーランド留学する際に、滞在先としてホームステイを選ばれる方も多いですよね。日本の学校の休み期間を利用した短期留学の方もいれば、ワーホリしながらホームステイをされる方もいます。
ニュージーランドでホームステイをするか、迷っている。
体験談とか、何かアドバイスとか知りたいな。
滞在方法はホームステイだけでなく、
などが、ニュージーランドでは主流です。
ただ、初めて海外へ行く方は初めの数ヶ月間はホームステイするケースが多いです。現地の習慣や街に慣れる期間として安心して生活できる利点があげられます。
私はニュージーランドとオーストラリアでホームステイを経験しました。また、日本でオーストラリア人とカナダ人の留学生を受け入れる経験もしています。
そのため、受け入れる側(ホームステイ先)の心理的な思いも、受け入れられる側(留学生)の思いも多少ながらわかります。
「海外へ行くならホームステイ」と夢のような"幸せ体験談"ではなく、現実的に私の周りで起こったリアルな出来事をお伝えしたいと思います。
受け取り方は人それぞれだから、あくまでも参考程度に読んでみてね。
【目次】
ニュージーランドのホームステイあるある
お金を払ってホストファミリーと一緒に生活をさせていただくものの、「ホテル」に滞在するわけではありません。
ニュージーランドでホームステイをする際によくある事例を、5つに分けて紹介します。
生活スタイル
滞在するホストファミリーの家族構成にもよりますが、朝から忙しい家庭もあります。
例えば私が滞在していたホストファミリーには3人の小さい子供がいたため、朝のコミュニケーションはほぼ皆無に等しかったです。
そりゃそうです、共働きで小さい子供がいるため身支度などで朝から大忙しです。
そのため、休日に一緒にゆったりと朝食を食べる時間は幸せでした。お互いがまだ寝ぼけながらも、まったりと会話していた日々が懐かしいです。
ホストファザーの手料理はいつも美味しくて、夜ごはんもいつも楽しみにしていました。
また、日本人なら家の中では靴は脱ぐ家庭がほとんどかと思います。
しかし、ニュージーランドでは土足のまま生活する家庭も多いです。私が滞在したホームステイ先も土足でした。
自分の部屋で土足のままの生活に抵抗があったため、持参したスリッパを部屋では履いていました。
玄関で靴を脱ぐ家庭もあるため、滞在するホストファミリーの生活スタイルに合わせるといいですよ。
食事事情
語学学校に通いながらホームステイをする場合には、1日に2〜3食付いるプランが主流です。
日本なら朝ごはんには炊き立てのご飯に味噌汁、など栄養バランスを考えた食事内容に慣れている方も多いのではないでしょうか。
私が海外から留学生を受け入れた際は、朝ごはんから丁寧に用意しました。
しかし、ニュージーランドでのホームステイは異なります。簡単に言うと、とてもシンプルな食事内容が多いです。
例えば、
- 朝ごはんはシリアルやトースト
- 昼ごはんはサンドイッチにりんご(皮付きまるまる一個)
- 夜ごはんはフィッシュ&チップス
といったパターンは比較的よくあります。
「朝ごはんは大事」と、日本では朝からしっかり食べる習慣のあった方にはやや辛いかもしれないね。
日本にはコンビニがたくさんありますが、ニュージーランドには日本ほどなく商品価格もスーパーよりかなり割高です。
そのため、ホストファミリーが用意してくれる昼食は非常に助かります。
サンドイッチといっても野菜やタンパク質がたっぷり入ったものではなく、ジャムやピーナッツバターだけなどと至ってシンプルです。
さらに、夜ごはんもニュージーランドの家庭ではとてもシンプルです。
ニュージーランド定番料理でもあるフィッシュ&チップスは、気軽にお持ち帰りができる人気メニューです。名前の通り、魚と揚げたポテトですから野菜はほぼ皆無に等しいです。
たまに出てくるマッシュドポテトやグリルした野菜がある日には、テンションが上がりました。
ちなみに食器洗いに関してですが、「お手伝いした」というホームステイ経験者もいます。私は自分が食べた食器を食洗機に入れるだけで、何も手伝う必要がありませんでした。
洗濯事情
皆さんの家庭では週に何回洗濯をされますか?
ニュージーランドは節水の文化が根強いため、基本的には週1回の家庭が多いです。ほとんどの場合、ホストファミリーがまとめてあなたの分も洗濯してくれるでしょう。
また、乾燥機の普及もさほどしていないため外ぼしする家庭が多いです。
日本の100円ショップで購入できる「洗濯ネット」を海外で使う人を見たことがありません。「なにこれ?」と思われても、下着や大切な衣類などは洗濯ネットに入れて洗濯してもらいましょう。
ちなみに海外では気軽に購入できないため、日本の100円ショップで持参がすることをおすすめします。
部屋事情
ホームステイであれば、基本的に一人一部屋が用意されています。そのためプライベートな空間がしっかりとあることがホームステイの魅力の一つです。
ホストファミリーによっては、複数人の留学生を受け入れているケースもあります。ニュージーランドではホームステイの受け入れをしている家庭は多く、留学生と住むことに対して「慣れいてる」ように感じます。
鍵がついていない部屋もあるため、貴重品の管理は徹底しましょう。ホストファミリーに小さい子供たちがいる場合、勝手に自分のものを触られる可能性もあります。
私が滞在していたホストファミリーには3人の小さな子供がいましたが、一番下の子が私のデジカメに興味を持った時はヒヤヒヤしました。
タイミングよくホストファザーが来て注意してくれましたが、電子機器も目に付くところに放置するのは危険だなと思いました。
スーツケースなどに大切なものを入れて、常にロックはかけていました。
独自のルール
日本の家庭でもそれぞれの習慣やルールがあるように、ニュージーランドでホームステイをする場合にもホストファミリーのルールに従う必要があります。
例えば、
- シャワーは5分だけ
- Wi-Fiは家で使いすぎない
- 洗濯は週1回
- 夕食がいらない場合は朝のうちに伝える
- 夜遅い時間に帰宅しない
などは、ホームステイ先でよくあるルールです。
日本だと考えられないかもしれませんが、ニュージーランドではとにかく水が大切で節水を心がける必要があります。
自分がシャワーを15分も浴びてしまったら、他のホストファミリーがシャワーを使えなくなるかもしれないケースがざらにあります。
また、Wi-Fiもニュージーランドの一般家庭では使い放題プランではないケースが多いです。日本では定額制の使い放題プランも数多くありますが、ホストファミリーに迷惑がかからないようにしましょう。
ニュージーランドでは図書館やカフェなどでもFree Wi-Fiがあります。うまく公共機関を利用して、ホストファミリーとトラブルにならないように気をつけましょう。
日本にいる際に帰宅時間が遅くなる際には「今日は夜ごはんはいらない」と、なるべく分かった時点ですぐに伝えますよね。もし伝えていなかったら、きっと家族はあなたの分の食事を用意してしまいます。
ニュージーランドで一緒に生活をするホストファミリーに対しても同じことが言えます。ちょっとした内容やアップデートでも、コミュニケーションを積極的に取り相手の思いvやる気持ちを忘れずにしましょう。
ニュージーランドのホームステイで最悪な経験とは?
シャワーの時間
前述したように、ニュージーランド留学する際にホームステイをするならば節水は必須です。
雨水をシャワーに利用している家庭も珍しくありません。ホームステイ中のシャワーなどは短時間で済ませることで、まずは好印象を与えられるでしょう。
シャワーやトイレ、洗面台が1つの場所にある家庭も珍しくありません。
そのため、「ドアが閉まっている=誰かが使っている」と勘違いをされてしまうこともあります。シャワーやトイレの使用後は、必ずドアは開けるようにしましょう。
もしドアが閉まったままで、「ホストファミリーの誰かがトイレを我慢していた」なんて可哀想ですからね!
一緒にホームステイしていたタイ人の留学生は、とってもマイペースなうえにスーパーロングヘアーでした。完全に髪の毛を乾かすには最低20分はかかります。
彼女は自分の部屋で髪の毛を乾かしていましたが、「ゆったりトリートメントできない」と少し悲しそうでした。
そもそもニュージーランド(特にオークランド)の水はあまり髪の毛には優しくないと、現地でお世話になった化学の先生が言っていました。
ニュージーランドでスーパーロングヘアーを維持するのは、大変かもね。
ホストファミリーと合わないケース
私と一緒にホームステイしていたタイ人の弟が、同じ時期に違う家庭でホームステイをしていました。
お互いのホームステイ先の距離が近かったためよく遊んでいましたが、とにかく彼のホストファミリーは「優しくない」「怖い」と言っていたことを覚えています。
私は彼のホストファミリーに会ったことがないため全てはわかりませんが、辛そうでした。
彼は現在パイロットになりましたが、彼にとって「怖い」とは・・・。ホストファミリーとの相性は、留学中に大きな違いを生むなと思いました。
冷蔵庫のスペースがない
私が滞在したホストファミリーの冷蔵庫には、常に食材がいっぱいです。同時に留学生が2人いた際には、一つの家に7人が一緒に生活していました。
ニュージーランドに着いたばかりの時期に私はホームステイをさせていただいたため、あまり料理する機会がなかったのは不幸中の幸いかもしれません。
知り合った友達を招待して調理する際には、冷蔵庫がほぼあてにならなかったのは大変でした。近所にスーパーがあったため、直前に買い出しをしたのを覚えています。
たった1回だけでしたが、キッチンを使うことに対してホストファミリーはあまり良く思っていないように感じました。
IHでしたが、火を使うため心配をかけてしまったのかもしれません。
もしホームステイ中にキッチンを使いたい際には、あらかじめホストファミリーに相談しておくとトラブルにならないかなと思います。
また、友達を家に呼ぶ際にも必ずホストファミリーに許可を取るようにしましょう。
ニュージーランドでは家に友人を呼ぶ機会が多い文化があります。自分の友達を招待する日が他のホストファミリーと重なってしまった場合、家に人が溢れてしまいます。笑
退去時に言われたセリフ
トラブルなく退去した翌日に「フライパンを持って行った?」というテキストがホストファミリーからスマホに届きました。
私は「何のこと?」と正直パニックになりました。ホストファミリー曰く、フライパンが一つなくなっているとのこと。
ホームステイ中にフライパンを使用したことは1回しかないですし、料理はしていませんでしたから調理器具とは一切関わりがありませんでした。
留学が始まってから間もないこともあり、とても不安になりました。
当時お付き合いしていた韓国人の彼氏に相談し、「引越し先には全て揃っているため私は何も取っていません」と返信しました。
ニュージーランドのルームシェアには基本的に最低限の調理器具は揃っています。ホストファミリーは国の住居の事情を知っていてもおかしくないとも思いましたが、疑われたことはショックでした。
大きなトラブルにならずに解決したので良かったですが、疑われてしまったことは非常に残念でした。
次にホームステイするかもしれない日本人の印象が悪くなったら嫌だな、という不安や心残りもありました。
ニュージーランドでホームステイは本当に最悪か?
海外で文化やバックグラウンドが異なる人と一緒に生活できるホームステイでは、とても貴重な体験ができました。
100%良いことしか起こらなかったかと聞かれると、「Yes」とは言えません。
しかし、人生は全て自分の思い通りにならないことも多いです。私は社会人になる前にホームステイを経験しましたが、自分の中ではプラスな経験値に繋がりました。
ネット上では「ホームステイ最悪」という体験談もあります。たまたまハズレを引いてしまったのかもしれません。
考え方によっては「最悪」を経験したことで、今後の日常生活や仕事面での「予防策」をとれるようになったかもしれません。
身近な家族や恋人同士でも、些細なことで嫌な気持ちや不安になったりしますよね。
ホームステイは他人と一緒に生活を送るアドベンチャー要素もあるかもしれません。その分、自分自身の成長を感じられる素晴らしい経験になると思います。
ホームステイする前に理解しておくこと
あなたを受け入れるホストファミリーは、あなたをスペシャルゲストとしては扱いません。残念ながら、日本が大好きだからあなたを受け入れているという可能性も高くはありません。
ホームステイとは、お互いの文化の違いをリアルに感じる体験ができるメリットがあります。どちらかの文化を否定したり比べたりするのではなく、違いを知ることです。
文化の違いに否定的な意見や不満を持つという態度は、お互いにとってあまりよくないホームステイです。
ニュージーランドでホームステイを受け入れている多くの家庭は、「副職」のように軽い感覚があります。
ホストファミリーとして子供達が幼いうちに空いている部屋を留学生に貸す、または育っていった子供たちの部屋を貸す老夫婦などがニュージーランドには多いです。
私がホームステイした家庭も子供が3人いましたが、当時彼らは全員1つの部屋で生活していました。
極端な話ではありますが、いくらホストファミリーが贅沢な料理を提供したところで彼らの報酬は上がりません。
つまり、ホストファミリーの考え方によっては「最低限のお世話しかしない」と言うスタンスも十分に考えられます。
返事を曖昧にしない
あなたはホストファミリーの親戚でも孫でもありません。
「察してくれるよね」「きっと伝わっているはず」など、日本人特有の阿吽の呼吸のようなものはホストファミリーに求めないようにしましょう。
わからないことがあれば、確認することが必要です。
自分が「日本の常識」のマナーに沿っているつもりでも、ニュージーランドでは失礼にあたる行為になる可能性も少なくありません。
例えば、よくあるホームステイでの料理事情。
相手がせっかく作ってくれたから「美味しい」と答えないといけない、と考える方も少なくありません。本当は、あまり得意ではない外国の料理や調理方法もきっとありますよね。
しかし、想像してみてください。
ホストファミリーはあなたが「美味しい」と言ったために、毎週作るようになります。本当に苦手なら、嬉しくない気遣いですよね!
感情表現はストレートに伝えるといいですよ。英語や何て言っていいか不安なら、ジェスチャーも加えてみたりしてみましょう。
部屋にこもらない
なるべくリビングなど、家族団欒できるスペースにいることを心掛けるといい印象が残せます。
もし、あまり仲良くないクラスメイトが自分の家に泊まりに来たとします。食事以外はずっと部屋にこもっていたら、相手の行動が気になりますよね?
「何してるんだろう」「大丈夫かな」と、そわそわしてしますよね。
ニュージーランドのホストファミリーも、あなたとリビングにいてコミュニケーションをとれると安心できるはずです。
もちろん一人部屋を堪能する権利もありますから「今日は疲れたから早めに休むね」など、一人の時間を確保することも大切です。
ホストファミリーもそれぞれの生活を送っているわけですから、作文を読み上げるかのような長さの英語は必要ありません。笑
一緒の空間にゆったりと過ごすだけで十分なコミュニケーションに繋がります。また、ホストファミリーはあなたを受け入れる前に英語力を事前に把握していません。
そのため、あなたがよく使う英単語や英語のクセなども把握してくれるかもしれません。「もう少しゆっくり話してみよう」など、ホストファミリーにとって気づきになるならプラスの働きです。
より円滑なコミュニケーションをとれた方が、お互いが楽ですよね。
トラブル時に相談する人
ホームステイをしていてトラブルになった際には、解決策としてホームステイ先を変えることができます。
エージェントを利用して留学している際には、まずは留学エージェンシーに連絡しましょう。
もし語学学校などに通っている方であれば、日本人カウンセラーや話しやすい先生に直接相談してみてください。
一人で抱え込まずに、まずは誰かに状況を相談してみましょう。周りからいくつか提案された中で、自分にとって安心できる選択肢が見つかるはずです。
長期契約は慎重に
海外でホームステイをする際には、だいたい1〜12週間で申し込みをされるケースが多いです。
3ヶ月以上のホームステイを考えている方は、まずは3ヶ月契約だけしてみてから様子を見てみることもできます。
ホームステイを一度契約してしまうと、途中でホストファミリーを変える際に追加料金など出費が増えてしまうことがあるからです。
もし短期間での契約が可能であれば、徐々に延長していくという選択もあります。
まとめ
今回は、私がニュージーランド留学で体験したホームステイを中心に紹介しました。
「ホームステイして英語を学びたい」「海外留学したい」と、ホームステイに憧れている方も多いですよね。
文化の違う者同士が一緒に生活をするため、相手を受け入れる姿勢が大切です。
相手の対応に完璧さを求めるのではなく、ニュージーランドのホームステイを通して自分を成長させる機会にしてみてください。
ニュージーランドで楽しいホームステイが経験できますように!